中小企業や個人事業主がSNSを活用する一番の目的は「知られること(=認知)」です。
どんなに良い商品やサービスでも知られていなければ予選落ちです。
企業では公式アカウントを作って
- より多くの人に自社の商品やサービスを知ってもらいたい
- 若者に知ってもらいたい
- 無料で宣伝できるなんて最高過ぎる!
と思って始めたものの、成果が得られない…
その原因は
- 御社の商品・サービスを知らない
- ターゲットとコンテンツのミスマッチ
- ベネフィット(知って得られる体験や恩恵)が不明確
が挙げられます。
時代が進んでも「1日24時間」は変わらず、学校や仕事、食事、睡眠などの時間を除いた可処分時間の奪い合いの中で私たちはSNSをチェックしています。SNSヘビーユーザーになればなるほど無意識に次から次へ秒単位でチェックしています。
こうしたユーザーの行動背景を理解し、なおかつユーザー目線で情報発信することが「SNS運用」です。
御社の投稿を見るためにSNSをチェックしているのではないことを理解しなければいけません。
ターゲットとするユーザーのタイムラインに入り込む価値はあるか?
先ほどのSNSユーザーの行動心理を踏まえた上で作成した投稿がユーザーのタイムラインに入り込む価値があるか第三者目線で考えてみてください。
フォロワーに意識して見てもらうためには、投稿内容をユーザーの生活の一部分として溶け込ませる必要があります。
友人の近況や推しのアイドル、趣味の情報が流れてくるタイムラインの中に企業の情報が入ってもノイズとならないようにするためです。
多くのSNS担当者は自社の商品やサービスをよく知っているため関係者目線で投稿しています。その結果、宣伝・広告のような形となり、ただでさえ距離を感じる企業の情報はノイズとなっているのです。
誰に知ってもらいたいのか?
- 若者に対するアプローチなのか?
- 自社のことを知らない潜在顧客に対してなのか?
- 既存の顧客やファンへのアプローチなのか?
意外にも定まっていないアカウントばかりです。もしくは自社で決めた方針が市場に合っていない可能性もあります。
SNSはマーケティングの手段の一つです。マーケティングはブランディングの一部であり、ブランディングにはブランド戦略が欠かせません。つまり、SNSを成功に導くためには経営戦略が必要となります。SNSでの成果がいまひとつの場合、経営問題とも言えるでしょう。
リソースの限られる中小企業では経営陣が率先してSNSに携わり、経営戦略をSNSに落とし込まない限り、現場任せとなり小手先の技術に右往左往し、最終的には更新が途絶えてしまいます。
SNS=「集客」とは限らない
どうしてもSNSは無料で宣伝できるツールと思われがちですがSNSの活用=「集客」とは限りません。
特にBtoBの場合、SNSに求める効果は集客以外のケースが多いです。
社内の様子やスタッフの働いている様子を公開することで採用活動に役立てたり、社内のスタッフを含めた関係者や第三者に社内の情報を共有するオープン社内報、業務に必要な情報や知識をまとめたナレッジベースのように活用方法は様々です。
「あなたから買う理由」を明確に
最後にSNSに限らず、これからの時代は「なぜあなたから買うのか」「御社に依頼する理由」が問われます。オンライン、オフライン問わず、選ばれる理由(=ブランディング)が欠かせません。
SNSを通じて潜在顧客やファンに選んでもらうための広報活動、一方的な発信ではなくコミュニケーションを取ることで双方的に良好な関係性を築いていくことが重要です。